RLSF - Regional Liquidity Support Facility - African Trade Insurance Agency

地域流動性サポートファシリティ(RLSF)

エネルギープロジェクトでは、多くの貸し手が流動性リスクの軽減を求めます。流動性リスクとは、オフテイカーが期限内に支払いを行わない際の負債を償還できないリスクを表します。歴史的にオフテイカーは現金担保を用意するように求められてきましたが、公益事業者はこれに対し、消極的な態度をとる傾向が顕著となってきています。ATIは、短期的な流動性リスクを保証する保険商品を提供しています。

RLSF の仕組み

短期流動性サポートを提供するため、地域流動性サポートファシリティ(RLSF)を活用しています。

  • ATIはRLSFを活用して、適格な独立系発電事業者(IPP)に対してスタンドバイ信用状(SBLC)を発行する銀行を選択します。
  • オフテイカーが債務不履行に陥った場合、IPPは少なくとも6か月間の営業継続が可能な資金をRLSFに基づくSBLCによって確保できます。
  • RLSFは貸し手である銀行が自らリスクを負わずに済むよう支援します。

RLSFは下記二つの要素で構成されています。

  1. 現金担保:信用状(LC)が求められた場合に、銀行が独立系発電事業者(IPP)に直ちに支払いを行うために使用できる担保金です。この目的のため、ドイツ政府はKfWを通じて、ATIに31百万ユーロの資金提供をしています。
  2. オンデマンド保証:ATIによって提供される、現金担保と同額の保証。こちらは現金担保が尽きた場合に使用されます。

対象プロジェクト

RLSFの対象となるには、プロジェクトが次の基準を満たしていることとします。

  • 電力事業者がATIの加盟国に所在している、またはATIが現地の政府と必要な合意を結ぶことができる非加盟国に所在していること。
  • 最大50 MWの設備容量があること。例外的なケースでは最大100 MW。
  • 以下のエネルギーのいずれかを使用していること。

太陽光発電、水力、陸上風力、地熱、バイオマス、またはコージェネレーション発電

  • ATIから保険の提供を受けていること。
  • 事業受け入れ側政府と公益事業者から十分な支援を受けていること。

サービス提供地域

RLSFの成功には政府の支援が不可欠です。RLSFは、公共事業者への支払い遅延が早めに解消されるであろうとATIが確信している国において運用されます。例えば以下の国々が含まれます。

  • 厳選されたATI加盟国であり、かつATIがその国の中央政府とオフテイカーの両方とすでに業務関係を構築していること。また、ATIがpreferred creditor statusを有しており、ATIと当該国政府間で契約上の合意や解決プロセスが築かれていること。
  • ATIが上記と同様の関係を構築できる厳選された非加盟国。

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